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武庫川周辺散策

JR甲子園口駅から南に800メートルばかり歩くと緑に囲まれた閑静な住宅地がある。 この辺りは武庫川の西側サイクリングロードをサイクリングしての帰り道になる。 この地域に阪神間で縁の深いフランク・ロイド・ライトが設計に携わったという建物がある。 所謂旧甲子園ホテルである。 1930年に竣工、 その後米軍に接収されたりした後、国が接収し、 1965年に武庫川女子大学が譲り受け、 現在同大学の甲子園会館として再生されている。 実際の設計はライトの愛弟子、 遠藤新氏が行った。 当時は東の帝国ホテル、 西の甲子園ホテルと並び称され、 阪神間の高級社交場として賑わったそうである。 戦前は菊池寛、 徳富蘇峰の定宿でもあったり、 井上靖の小説「射程」にも出てくる。 満州国、 ラストエンペラー、 溥儀や米国メージャーベースボールプレイヤーのベーブルースも来館した事がある伝説のホテル。

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この甲子園会館の直ぐ北側に松山大学温山記念会館(旧新田邸)がある。 甲子園会館と共に周辺の住宅街に見事に溶け込んでいるのが素晴らしい。 この洋館建ての建築は松山大学の創立に私財を投じて新田長次郎という実業家が長男のために建てた住宅。 建築家木子七郎しが設計し、 重厚な木彫りの玄関扉や優雅な曲げ加工の階段手摺、高い格天井などが美しい。 当時では皇族方、 政治家を数多く迎えたゲストハウスでもあった。 この周辺の優雅で落ち着いた雰囲気は格別である。 サイクリングの帰途涼しい木陰で休憩しているとセミの鳴き声がいやにやかましいが、 私の好きな場所である。

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建築家ライトの設計した建物としては芦屋市にもヨドコウ迎賓館がある。 ライトが1922年帝国ホテルの設計の為に来日した時に山邑家の別邸として設計された。 灘五郷の造り酒屋、 山邑太左衛門の依頼でライトが1947年に設計。 1947年から淀川製鋼所が所有し、 社長公邸とか独身寮として使用された。 ライトが設計した建築物としては、 日本に完全な形で現存する唯一の作品という。 一階玄関車寄せ正面にに見える「吊り床」や玄関から芦屋市内と海が見渡せるベランダは、 周辺の壁が丁度額縁の役割をして、 一枚の風景画にも見えるアイディアたっぷりの造りが興味深い。

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以上の様に阪神間には先人が残した沢山の見るべき建物がある。 日頃何気なく通り過ぎている街角にも興味を持ち散策するとより楽しいですね。 掲載した写真はクリックすると拡大し、 写真左上のツールバーの「戻る」をクリックすると元の大きさに戻ります。

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